【不飽和脂肪酸の酸化とその影響】健康的な脂質の摂取と保存のポイント
不飽和脂肪酸は、健康的な脂肪酸として知られており、適切な摂取が推奨されています。しかし、不飽和脂肪酸は酸化されやすい性質を持っており、その摂取方法や保存の仕方には工夫が必要です。
本記事では、不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、毎日の生活に適切に取り入れるためのポイントをご紹介します。
目次:
1. 不飽和脂肪酸とは
2. 不飽和脂肪酸の酸化とは
3. 不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ方法
4. 不飽和脂肪酸が豊富な食品とは
5. 不飽和脂肪酸のオメガ3脂肪酸を豊富に含むアマニオイルを上手に取り入れるヒント
1. 不飽和脂肪酸とは
脂肪を構成している要素である脂肪酸は、分子の構造的な違いから飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されますが、そのうち植物や魚の脂に多く含まれるものを不飽和脂肪酸といいます。不飽和脂肪酸は、二重結合の数によって、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されます。
引用:厚生労働省|e-ヘルスネット
1.1 一価不飽和脂肪酸
一価不飽和脂肪酸は、分子内に1つの二重結合を持つ脂肪酸です。代表的なものにオレイン酸があり、オリーブオイルやアボカドに多く含まれています。
1.2 多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は、分子内に2つ以上の二重結合を持つ脂肪酸です。オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸、EPA、DHA)とオメガ6脂肪酸(リノール酸、アラキドン酸)が含まれます。
2. 不飽和脂肪酸の酸化とは
油は品質が低下してくると、色が濃くなったり、粘度が増したり、また悪臭が出てくることがあります。これを油の酸化と言い、不飽和脂肪酸、中でも二重結合を持つ多価不飽和脂肪酸は、その化学的構造ゆえに酸化されやすい性質を持っています。
2.1 酸化のメカニズム
不飽和脂肪酸の二重結合が酸素と反応することで、過酸化脂質が生成されます。この過程で、フリーラジカルが発生し、連鎖的な酸化反応が進行します。
2.2 酸化を促進する要因
以下の要因は、不飽和脂肪酸の酸化を促進します。
光
紫外線や可視光線は、不飽和脂肪酸の酸化を促進します。
熱
高温環境下では、不飽和脂肪酸の酸化が加速されます。
酸素
酸素は、不飽和脂肪酸の酸化に直接関与します。空気中や容器内の酸素との接触を増やすと、酸化が進行しやすくなります。
金属イオン
鉄や銅などの金属イオンは、不飽和脂肪酸の酸化を触媒します。
3. 不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ方法
不飽和脂肪酸の酸化を防ぐためには、適切な保存方法と摂取時の注意が必要です。
3.1 適切な保存方法
光や熱を避ける
不飽和脂肪酸を含む食品は、直射日光や高温を避けて保存しましょう。
密閉容器の使用
酸素との接触を減らすために、密閉性の高い容器に保存することが大切です。
冷暗所での保管
不飽和脂肪酸を含む食品は、冷暗所で保管するのが理想的です。
3.2 摂取時の注意点
加熱調理の工夫
不飽和脂肪酸を含む食品を調理する際は、過度の加熱を避け、低温から中温で調理するようにしましょう。
古い油の使用を避ける
古くなった油や酸化臭のする油の使用は避けましょう。
4. 不飽和脂肪酸が豊富な食品とは?
不飽和脂肪酸の中でも、人体では生成できない「必須脂肪酸」であり、食事からの摂取が必要なオメガ3脂肪酸を意識して摂ることが重要と言われています。一般的に、オメガ6脂肪酸は多くの加工食品や植物油に含まれているため、無意識のうちに過剰に摂取してしまっている場合があります。オメガ6脂肪酸の摂取を控え、オメガ3脂肪酸の摂取を意識して増やすことが大切です。
オメガ3脂肪酸の主な食品源としては、アマニ、チアシード、くるみなどの種実類が挙げられます。
特にアマニには豊富に含まれており、他の食品と比べても非常に高い含有量を誇ります。
アマニには、ポリフェノールの一種であるアマニリグナンや食物繊維なども含まれており、これらの相乗効果によって、体に良い影響を与えます。
※
普段の食生活で手軽に取り入れることができアマニは、オメガ3脂肪酸の摂取に最適な食品です。
※アマニ油には、食物繊維・リグナンは含まれておりません。
出典:「アマニの栄養素」ニップンのアマニ
5. 不飽和脂肪酸のオメガ3を豊富に含むアマニオイルを上手に取り入れるヒント
5.1 適切な摂取方法
アマニオイルは、そのまま摂取するか、食べ物にかけたり飲み物にいれたりするのがおすすめの食べ方です。
炒め物などにも使用できますが、加熱すると亜麻仁油特有のにおいがすることがあるので長時間の加熱や揚げ物には向きません。
温かいコーヒー、味噌汁、スープなどに入れていただくのは問題ありません。
もっとも簡単で試しやすいのは、サラダのドレッシングとして使うことです。新鮮な野菜と合わせて、亜麻仁油の栄養を余すことなく摂取することができます。ドレッシング以外にも、冷たい料理に加える形で使うのがおすすめです。例えば、スムージーやヨーグルトに数滴垂らして、朝食に取り入れるのも良いでしょう。さらに、手作りのマヨネーズやペーストに混ぜ込むことで、健康的な味わいをプラスすることも可能です。
注意:ポリスチレン製の容器(カップラーメン等)への使用はお控えください。 容器が変質し、お湯がこぼれ出るおそれがあります。
<アマニ和風ドレッシング>
出典:「NIPPNおいしいレシピ」
材料
ニップン アマニ油 | 大さじ6 |
---|---|
練りからし | 3g |
酢 | 大さじ2 |
しょう油 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1 |
塩・こしょう | 少量 |
作り方
①練りからし、酢、砂糖、醤油を混ぜ合わせ、アマ二油を少量ずつ加え、塩、こしょうで味をととのえる。お好みのサラダにかけて食べるとよい。
ワンポイント
アマニはカナダが主な生産・輸出国であり、地中海地方原産の亜麻の種子です。必須脂肪酸 α-レノイン酸を豊富に含み健康によい食物として様々な国で注目されています。サラダ用のドレッシングに含むことで、より健康志向なドレッシングとしてお使いいただけます。
5.2 適切な摂取方法
アマニオイルも酸化されやすい性質を持つため、密閉容器に入れ暗所での冷暗保存が一般的です。
高温多湿の環境下や直射日光があたる場所での保管は避けてください。
冷蔵庫での保存が最適ですが、頻繁に使用する場合は、小分けにして使う量だけを常温で保管するのもひとつの方法です。賞味期限は商品によって異なりますが、なるべく早めに使い切ることを推奨します。
油が酸化して劣化すると生じる特有の匂いを感じた時は使用を避けるほうが賢明です。適切な保存と賞味期限の確認を心掛け、アマニオイルを上手に活用していきましょう。
ニップンのアマニをぜひお試しください
ニップンのアマニ油には、食用に開発されたカナダ産のゴールデン種を使用。ゴールデン種は、アマニの名産地であるカナダをはじめアマニ全体で5〜10%程度しか生産されていない希少なアマニです。日本アマニ協会の厳しい審査基準を経た認定商品であり、コールドプレス製法を採用しています。
ニップンのアマニラインナップには、アマニ油から、粒・粉末状のローストアマニ、アマニを使ったサプリメントまで幅広くご用意しています。ぜひ健康的な毎日の生活に、ニップンのアマニをお役立てください。